結束バンドというと、多くの方が塩化ビニール製の白または黒色の製品をイメージなさることでしょう。バンドの裏面に凹凸の溝があり、これが噛み合うことでしっかりと物を固定することが可能です。結束バンドの代名詞は、一度締めたら緩むことがないというものです。凹凸のことをトラッキングと言いますが、これは日本の企業が開発した特許商標です。
もともとは電気工事をする際の部品でしたが、今ではさまざまな現場で目に出来るアイテムにもなりました。その現場のひとつが食品加工場で、製品の包装でも結束バンドが使用されています。食品の場合は一度締めたら緩まないというバンドではなく、ケーブルタイという名称の針金で作られているものです。羊羹の包装やバウムクーヘンといった菓子類の食品包装で使用されており、何度でも繰り返し使えるのが特徴です。
ケーブルタイは再利用がおこなえることから、昨今では使用範囲も大きく広がりました。園芸用品としても販売されていて、支柱とネットを固定するのにも用いられているほどです。一般的な結束バンドは1本ずつ切り離した形で販売されていますが、食品包装等で使用するケーブルタイはワイヤー状になって小売りをなされています。このため、使用したい長さを自在に選んで使えるという良さもあります。
食品の場合であれば約12cm程度の長さにカットして包装をなされます。何度でも使用できるので、一般家庭でもさらにアイデアを駆使した使われ方もなされていることでしょう。